「金利が1%上がっただけで、1億円のアパートなら年間62万円の手残りが消える」
だいたいそれぐらいの計算になります。ただ、その62万円は諦めなくていいというのが今回のお話です。
今回は、金利上昇で消えた年間約62万円をできるだけ現金を使わずに取り戻す方法を5つお伝えします。1つ1つの効果は小さくても、積み重ねれば大きな効果になります。
約700棟のアパート投資に関わってきた経験と、実際に管理している物件の数字でお話しします。すでに物件をお持ちの方も、これから購入される方にも役立つ内容です。
目次
話を進める前に、1つのモデルケースを置きます。
この物件の手残りが、金利1%の上昇でどう動くかを見ます。
この半分になってしまった62万円を、ここからお伝えする5つでどれだけ取り戻していけるか。これを見ていきます。
1つ目は設備投資です。今回の5つのなかで唯一お金を使う方法になりますので、即効性では一番下かもしれません。ただ空室率にも、これから家賃を上げていく場合にも、設備投資にお金を使うことは非常に重要です。
考え方はシンプルで、「ないと困る設備」をまず入れるということです。
「あると嬉しい設備」を足すのではなく、まず検索条件で外されない状態にする。ここが出発点になります。
2つ目は運営コストの見直しです。毎年かかってくるものを、まず全部並べます。
修繕にはすぐにやった方がいい項目と、将来のためにやる費用があります。工事の範囲を少し縮められないかという考え方も必要になります。
効果の出方は地味ですが、毎年積み上がっていく費用ですので、早く見直したぶんが長年にわたって積み重なります。非常に意味のある作業です。
ただし何でもかんでもコストカットすればいい、というのは違います。
たとえば、こういう削り方は逆効果になります。
どちらも本末転倒です。必要な場所にはしっかりコストをかけたうえで、削れる場所があるのかを確認していく。この順番が大事になります。
3つ目は空室期間を短くすることです。空室の損は、1日経ってしまえば数千円が機会損失として戻ってきません。空室の間はその部屋の家賃がゼロでも、返済は毎月出ていきます。
やることは、次のようなことです。
「家賃を下げれば一番早いのでは」と思われるかもしれません。確かに一番即効性があり、決まりやすくはなります。
ただしその部屋は、次の退去までずっと下がった家賃のままです。他の部屋の更新や、売るときの評価にも影響が出る場合があります。家賃を維持したまま早く決める。ここがポイントだと考えています。
4つ目は家賃を上げることです。1部屋あたり月1,000円、2,000円と聞くと、インパクトが小さく思えるかもしれません。
ただ、掛け算をすると見え方が変わります。
ですので家賃は月額ではなく、戸数と保有年数を掛けた将来のトータル金額で考えていく必要があります。周辺の家賃は上がっているのに、何年も同じ家賃で貸している物件は結構多いのが実情です。
一般論としてお話しすると、タイミングは退去が出た後の新規募集時と契約の更新時になります。周辺の募集事例と成約事例を見て、無理のない範囲で調整することになります。
相場よりも高くすると空室が長引いてしまい、先ほどの方法③の話に逆戻りしてしまいます。とはいえ上げられるのに据え置いているのが、一番の機会損失でもあります。
なお定期借家契約であれば、2年後に契約が満了し、再契約のときに賃料条件を借主にしっかり提示することができます。この点については、定期借家契約であるほど将来的に賃料を上げやすい物件になると考えています。
5つ目はローン条件の見直しです。金利が上がって手残りが減っているなら、原因そのものに手を入れるという考え方です。
手段は2つあります。
効果を先ほどのモデルケースで見ます。2.2%から1%上がって3.2%になった状態から、交渉や借り換えで2.9%に下がったとすると、年間で約19万円変わってきます。金額だけ見ると非常にインパクトがあります。
ただし、注意点がいくつもあります。ここは正直にお伝えします。
諸費用については、仮に100万円かかっても、年50万円改善するなら2年で回収できるという見方ができます。費用そのものより、何年で回収できるかで判断してください。
とくに最後の金融機関との関係性は、これから買い進めたい方にとって見落としやすい論点です。やるかどうかをしっかり見極める必要があります。
5つの方法以外では、繰り上げ返済もよく聞かれます。先ほどのモデルケースで500万円を繰り上げ返済し、毎月の返済額をどれだけ減らせるかで計算すると、年間で約24万円改善します。しかも借金そのものが500万円減りますので、繰り上げ返済が悪いというわけでも当然ありません。
ここまで5つと番外編を見てきました。消えた62万円に対して、1つで取り戻そうとするのではなく、効果の小さいものも積み重ねていく。これが現金をできるだけ使わない現実的なやり方です。
とはいえ自分の物件でどこから手をつければいいのかは、ご自身では判断しにくいかと思います。そこは私たちを頼ってください。無料の個別相談では、お持ちの物件の家賃・空室・ローンの条件を伺って、今回の5つのうちどれが効果が出そうかを判断いたします。
相談では、こうしたところまで一緒に確認できます。
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なお、本記事の家賃・返済額・手残り・改善額はいずれも仕組みをご理解いただくためのモデルケースです。実際の数字は物件・金融機関・契約条件・ご自身の属性によって異なります。収益や改善額を保証するものではありません。また賃料の改定は契約内容や法令上の要件によって可否が変わりますので、実際のご検討にあたっては個別の条件をご確認のうえ慎重にご判断ください。
私の不動産投資とお客機に対しての向き合い方は、物件購入がゴールでは無いということ。
お客様のご資産背景等により最適な物件は異なりますので、メリット・デメリットをしっかりお伝えして、最適のご提案をさせて頂きます。土地仕入→建築→販売→賃貸仲介→管理の一貫体制だからこそ、実現できる安定した不動産経営をご提案させて頂きます。