「金利はどこまで上がるのでしょうか」
「金利が上がると、手残りはどれくらい減るのですか」
投資相談の場で、いま最も多くいただく質問です。物件そのものより先に金利の話が出てくることも珍しくありません。
2026年6月、日本の政策金利は1%に上がりました。そして日銀からは、2027年末までに2%へという話も出ています。借入金利が1%上がったとき、その物件がまだ回るのかどうか。ここを確認しないまま買うのは、正直に言って危険です。
今回は視聴者の皆様から届いた質問のうち、特に多かった金利上昇に関する4つに、実際の数字でお答えしていきます。
目次
最初の質問は、やはりここでした。投資相談の場でも、物件の中身より先にこの話題が出ることがあります。
現状を整理しておきます。
仮に政策金利が1%から2%になれば、いま借りている金利も1%程度は上がる想定をしておく必要があります。
そうなったときに何をすればいいのか。答えはシンプルで、金利が上がった状態でも手残りが残る物件を選ぶということに尽きます。今の金利でギリギリ回っている物件は、上がった瞬間に成立しなくなります。
実際にシミュレーションしてみます。1億円の物件を融資期間35年で借りた場合です。
金利の「1%」は数字で見ると小さく感じますが、借入が1億円ともなると年間64万円、返済額が増えます。これがそのまま手残りから引かれます。
この64万円を家賃で回収しようとすると、どうなるか。年間64万円ということは、月に換算して約5万円から5万5,000円の増収が必要になります。
仮にこの物件が9部屋だとすると、1部屋あたり月およそ6,000円。全室で月5万4,000円、年間で約65万円になり、ちょうど増えた返済額と釣り合います。
つまり「金利が1%上がっても大丈夫」と言えるのは、1部屋あたり月6,000円の家賃アップが見込める物件だということです。これくらいのインパクトがあると考えてください。
もう少し具体的に、家賃収入672万円・経費150万円の物件で見てみます。
同じ物件で、家賃も経費も何ひとつ変わっていません。金利が上がるだけで赤字になります。
今は大丈夫だから、では足りません。すでに物件をお持ちの方は、金利が上がった場合の返済シミュレーションを一度組んでみてください。金利がどこまで上がると手残りがどれだけ減り、どこが損益分岐点になりうるのか。それを知っておくだけでも、金利上昇への備えになります。
「実際に影響を受けた投資家はいますか」という質問もいただきました。順調に稼働していた方も、金利上昇にともなって手残りは減っています。
そのうえで厳しくなりやすいのが、利回りに釣られて地方都市で物件を買ってしまったケースです。大都市であれば人口全体が減っていてもその都市には人が集まってきますが、地方都市の場合は金利の上昇と、人口減少による空室リスクのダブルパンチを受けることになります。
実際、今は地方都市の物件について売却のご相談が比較的多く来ています。売却益を取りたいという考えもありますが、このままだとまずい、高く売れるうちに売っておこうという動きのほうが目立ちます。
逆に、比較的余裕がある方もいらっしゃいます。物件価格に対して頭金を1割、2割と入れていた投資家です。
これまでの不動産投資は、フルローンでレバレッジをかけ、自己資金をなるべく使わないという形が非常に多くありました。ただ自己資金をしっかり入れていた方は借入額そのものが少ないため、金利が上がってもダメージをある程度抑えられています。
レバレッジの効かせ方は、金利が上がる局面では効き方が変わります。ここは改めて見直しておきたいところです。
「金利が上がったのだから物件価格は下がるはずでは」「下がるまで待ったほうがいいですか」という質問も多くいただきます。現場の実感からお答えします。
いま、いろいろなものがインフレで価格が上がっています。建築費も上がり、土地の価格も上がり、それに続いて家賃も上がっています。まず全体がインフレしている、というのが前提です。
そのうえで、金利が上がったから物件価格がいくらになる、という決まり方はしていません。不動産会社は当然ながら事業として販売していますので、いくらで物件を作れるのかという原価に、会社の利益を乗せて価格が決まります。建築費も土地も上がって原価が上がれば、物件価格は上がっていきます。
「今は建築費が高いのでしょう、だったら待ちます。どうせ波があるのだから下がることもありますよね」。これも本当によく言われます。
建築業界には、こんな言葉があります。「建築費は今日が一番安い」。今日よりも明日、明日よりも明後日のほうが建築費は上がっていく、という意味です。
建築費が上がり、土地の値段が上がるということは、必然的に利回りは下がる傾向になります。そこに調達金利の上昇が重なります。
そして金利の影響を受けるのは、投資家の皆様だけではありません。不動産事業者側も調達コストが増えていきますので、それもまた価格に転嫁されます。
つまり、今は利回りが低いからもう少し待とうと思っても、さらに利回りが下がっていく未来のほうが見えやすい状況です。待っていれば安く買える、とは言いにくいのが実情です。
では今すぐ始めたほうがいいのか。始められる方は動いたほうがいいと考えていますが、危ないのは目先の利回りだけで物件を決めてしまうことです。
先ほど見たとおり、金利が1%上がれば返済額は年60万円台で増えます。減った手残りをカバーするのは、家賃の上昇です。ということは、家賃の上昇がしっかり見込める物件を選ばなければ計算が合いません。
目先の利回りの高さだけで購入すると、蓋を開けてみたときにこうなることがあります。
反対に、目先の利回りは低くても、家賃をしっかり上げていける物件であれば、金利が上がっても手残りは確保できます。
さらに、家賃が上昇すれば売却するときもその家賃をもとに価格が計算されますので、売却益の恩恵も受けられます。物件の選定を間違えてしまうと、金利上昇の荒波に飲み込まれてしまう。そういうことだと考えています。
今回の金利上昇に関する4つの質問を、あらためて整理します。
そのうえで、これから不動産投資をするか悩んでいる方に申し上げたいのは、まず現在地をしっかり確認することです。
ご自身の年収や金融資産で、どれくらいの融資がどの金融機関から受けられるのか。その条件でどんな物件を選べばいいのか。正直なところ、これは個人で動いていてもなかなか見えてきません。まずはプロにしっかり見てもらうのが早道です。
弊社では、今買うべき物件が何なのか、そしてその物件でどんな融資シミュレーションになるのかを、無料の個別投資相談でお伝えしています。世の中に出ていない未公開物件も多数ございます。投資相談はまだ早いという方は、会員登録だけでも未公開物件をご紹介するメルマガをお受け取りいただけます。
なお、本記事の試算は特定の条件を置いたシミュレーションであり、将来の金利水準や収益を保証するものではありません。
金融機関の融資条件や家賃相場は一律ではなく、投資家の属性・物件・エリア・時期によって異なります。実際のご検討にあたっては、具体的な条件をご確認のうえ慎重にご判断ください。
私の不動産投資とお客機に対しての向き合い方は、物件購入がゴールでは無いということ。
お客様のご資産背景等により最適な物件は異なりますので、メリット・デメリットをしっかりお伝えして、最適のご提案をさせて頂きます。土地仕入→建築→販売→賃貸仲介→管理の一貫体制だからこそ、実現できる安定した不動産経営をご提案させて頂きます。