一棟アパートの売り物件が過去最多。中古が増える今、新築アパートとどう比べる?利回りだけで決めない4つの視点【更新】 | 神奈川の不動産投資、新築アパート経営は横濱コーポレーション
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一棟アパートの売り物件が過去最多。中古が増える今、新築アパートとどう比べる?利回りだけで決めない4つの視点
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「最近、中古の一棟アパートの売り物件をよく見かける。新築と中古、どちらがいいのか」というご相談をいただくことが増えました。実際に、不動産投資サイトの最新の集計では、一棟アパートの新しい売り物件の数が過去最多になっています。今回は、投資サイトの発表と国の統計をもとに、中古が増えている今の市場の様子と、新築と中古を比べるときに「利回り」だけで決めないための4つの視点を整理します。
本題に入る前に、当社で実際にアパート経営をされているオーナー様の声もぜひご参考ください。
目次1. 一棟アパートの売り物件は、なぜ増えている?
不動産投資サイト「楽待」を運営する楽待株式会社が2026年10月16日に発表した、2026年7〜9月期の調査結果によると、一棟アパートの市場は次のような状況でした。
※楽待株式会社「投資用不動産の市場動向 2026年7〜9月期」(2026年10月16日発表)をもとに当社作成。対象は期間中に「楽待」に新しく掲載された全国の物件。
楽待は、平均価格が下がった理由のひとつとして、1,000万円未満の物件や、築年数の古い物件の掲載が増えたことを挙げています。つまり、「アパートの値段が全体的に下がった」というより、売りに出る物件の顔ぶれが、古くて安いものの方へ広がったと読むのが自然です。
なぜ売り物件が増えているのか、その理由までは発表では示されていません。金利の上昇、オーナーの高齢化や相続、修繕費の増加などが重なっている可能性はありますが、ここは推測の域を出ません。確かなのは、買う側から見ると「選べる中古が増えている」ということです。
2. 「利回りが上がった」と「利回りが過去最低」、どちらが正しい?
同じ時期に、別の投資サイトでは反対に見える数字も出ています。「不動産投資と収益物件の情報サイト 健美家(けんびや)」が2026年10月8日に発表した9月の調査では、一棟アパートの全国の平均利回りは7.87%で、2008年の調査開始以来の最低でした。平均価格は9,151万円で、前の年の同じ月より5.29%高くなっています。首都圏の一棟アパートの平均価格も、前の年より3.76%上がりました。
※健美家「収益物件 市場動向マンスリーレポート 2026年9月期」(2026年10月8日発表)をもとに当社作成。出典:不動産投資と収益物件の情報サイト 健美家(けんびや)。
「利回りが上がった(楽待)」と「利回りが過去最低(健美家)」は、矛盾しているように見えますが、どちらも正しいと考えられます。理由は、集計のしかたが違うからです。
平均の利回りや価格は、市場の相場そのものというより、その期間に掲載された物件の平均です。築古で安い物件がたくさん出れば平均利回りは上がり、都心の高い物件が多く出れば下がります。こうした数字は「市場の向き」をつかむのには役立ちますが、個別の物件を選ぶときの物差しにはなりにくいことを覚えておくと、ニュースの見出しに振り回されにくくなります。
3. 神奈川の賃貸アパートは、どれくらい古くなっている?
中古が増えている背景を、国の統計でも確認してみます。総務省の「住宅・土地統計調査」(2023年)で、神奈川県の木造の民営借家(個人や会社が貸している木造の賃貸住宅)約35万2千戸を、建てられた時期で分けると次のようになります。
※総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査」第5-1表を加工して当社作成。割合は建築の時期が「不詳」の約2万5千戸を除いて計算。
2000年以前に建てられたものが半分以上(約56%)を占めています。調査時点の2023年で築23年以上にあたり、木造住宅の法定耐用年数(22年)を超えている計算です。一方、2019年以降の新しい物件は約1割にとどまります。
同じ調査では、神奈川県の木造の民営借家の1畳あたり家賃は、2021年以降に建てられたものが5,552円、1991〜2000年に建てられたものが3,853円と、約3割の差があります(いずれも共益費・管理費を含まない額)。築年数と家賃の関係は、こちらの記事で詳しく解説しています。
新築アパートの家賃は築何年でどれくらい下がる?神奈川の木造賃貸住宅の統計と、建てる前に決めたい7つのこと
4. 新築と中古を比べるときの4つの視点
中古の一棟アパートは、新築より表面利回りが高く表示されることが一般的です。ただ、表面利回りは「年間の満室家賃÷物件価格」で計算した数字で、借入れの条件、修繕にかかるお金、家賃の持ちやすさ、税金の扱いは含まれていません。新築と中古では、この4つが大きく違います。
視点1:借りられる期間(融資期間)
アパートローンの返済期間は、建物の構造ごとの法定耐用年数(木造は22年)をもとに決める金融機関が多く、中古の場合は「法定耐用年数から築年数を引いた年数」などをもとに計算されることがあります。築年数が古いほど返済期間は短くなりやすく、同じ金額を借りても毎月の返済額が大きくなるため、表面利回りが高くても手元に残るお金は少なくなることがあります。返済期間の決まり方は、こちらの記事をご覧ください。
アパートローンの返済期間は何年にする?金利が上がる今の考え方と、長く借りるときの注意点
視点2:修繕にかかるお金と保証
中古は、屋根や外壁、給湯器などの設備が、購入して間もなく交換の時期を迎えることがあります。購入価格とは別に、数年以内にかかりそうな修繕費を見ておく必要があります。
新築の場合は、住宅品質確保法により、新築住宅を建てた会社(請負人)や売主が、建物の柱や基礎などの「構造耐力上主要な部分」と、屋根や外壁などの「雨水の浸入を防止する部分」について、引き渡しから10年間の責任を負うことになっています。大きな修繕が当面発生しにくいことに加え、こうした法律上の責任がある点も、中古との違いです。
視点3:家賃の持ちやすさと入居者の集めやすさ
3章で見たとおり、築年数がたつほど1畳あたりの家賃は低くなる傾向があります。中古は、すでに家賃が下がった状態で買えるため、ここから先の下がり幅が小さい場合もあります。一方で、設備が古いと入居者に選ばれにくく、設備の入れ替えが必要になることもあります。今の家賃が、周辺の同じような物件と比べて高すぎないかを確認することが大切です。設備の見方は、こちらの動画記事で解説しています。
【動画】これがあったら原則買わない|不動産投資の収支を壊す設備5選
視点4:減価償却の期間
建物の購入費用は、耐用年数にわたって少しずつ経費にしていきます(減価償却)。新築の木造アパートは22年です。中古の場合は、国税庁が示す「簡便法」で耐用年数を短く計算できます。たとえば木造で法定耐用年数(22年)をすべて過ぎた建物は、22年×20%で4年になります。
短い期間で多くを経費にできる一方、その期間が終わると経費が急に減り、税金が増えることになります。購入から何年かたった後の手取りまで含めて考えることが大切です。税金の扱いは個別の事情で変わるため、税理士にご確認ください。
※国税庁 タックスアンサー No.5404「中古資産の耐用年数」(令和8年4月1日現在)をもとに当社作成。
5. 中古の「高い利回り」を見るときに確認したいこと
中古の物件を検討するときは、表面利回りに加えて、次の4つを確認しておくことをおすすめします。新築の物件を比べるときにも、同じ物差しで見ることができます。
税金を含めた支出の考え方は、こちらの記事もご参考ください。
2027年は固定資産税の評価替え。神奈川の地価が5年連続で上がった今、アパートオーナーが確認しておきたいこと
6. 当社ではどう考えている?
当社は神奈川エリアで新築アパートを企画・建築していますが、中古が悪い、新築が良い、という単純な話ではないと考えています。中古には、すでに入居者がいて家賃の実績が見える、価格の選択肢が広いといった良さがあります。大切なのは、表面利回りだけで比べず、借入れ・修繕・家賃・税金を同じ物差しで並べて比べることです。
そのうえで新築を選ぶ場合は、駅からの距離や単身者の需要など、10年後・20年後も選ばれる立地かどうかを、建てる前に見極めることが何より重要です。当社では、神奈川の駅ごとの需要を調べたうえで、企画・建築から管理までを一貫して行っています。
なお、利回りや収支は物件の条件や金利、入居の状況によって変わり、当社が将来の収益をお約束することはできません。新築と中古で迷っている方、検討中の物件の収支を一緒に確認したい方は、お気軽にご相談ください。
7. よくある質問
ページ作成日 2026-10-19





